「まったく…手の掛かる鳥だな。」



一旦、解散された赤天殿を出て、劉巾は朱雀の様子を見に来ていた。



「なんだと!お前がふっかけたんだろ!」



そうだっけ、と劉巾は頭を掻いた。



「それになんだ!
鳥とは!
私は朱雀だぞ!!」



「だって事実だろ。」



二人はいつもの会話になるように努力した。



朱雀は暫くブツブツ何事かを呟いていたが、それ以上は責めなかった。



劉巾は父親とよく喧嘩をしていたが、二人は良い親子だった。



平気なはずがないと、朱雀は知っている。



それでも自分を気にかけてくれる友人が、うれしかった。