月物語 ~黒き者たちの宴~




―よかったー。



礼は、ほっと息をついた。



口止めされなくても言える話ではない。



彩夏に嫌われるのだけは避けたかった。



寝台に寝っ転がると、一日の疲れが押し寄せてきた。



彩夏が戻ってくるのを待てそうもない。



それでよい、その方が楽だと思った。



間もなく新月はやってくる。