闇より暗い烏だった。 背後に一羽、前方に五羽。 囲まれていた。 ガァア! 真上から声の矢が降ってきた。 「しまった…」 その鳴き声を合図に、黒い獣たちは一斉に飛びかかる。 避けようとしたが、身体が動かなかった。 痛みだけが身体を貫く。 嘴の先が、皮膚を抉った。 しかし,痛みの中でほっとしている自分がいた。