―――――――――――――――――――――――― 男の弟は、本気で喜んでいるようだ。 「兄上にお茶を入れてもらえるなんて、何年ぶりでしょう。」 弟の満面の笑みに、些か気が引ける。 これで最後だとわかっているからだろうか。 自分には似合わないことをしている。 そう、最後だから。 「赤子州へは、明日出立か。」 「はいっ!」 どこまでも無邪気で、人に慕われる男だ。