「羽杏のパパは意地悪でちゅね〜?」


ぷにっとほっぺを突っつけば、さっきまで泣いていた愛娘が泣き止みキャッキャッと笑う。



「あんだと?」


「なによ〜!海が意地悪の本当でしょっ!」


「ばーか。羽杏かせよ」

「えー?…はい、」



迷った萌亜だが、海の睨みに負けて羽杏を渡す。


「萌亜、」

「んー?」


ニコニコと楽しそうに愛娘を見つめるママ。


「寝てこいよ、羽杏見てるから」


「えっいーの?」


夜泣きする羽杏に付き合っている萌亜の睡眠時間はほとんどなく、休日の今日もあまり寝ていない。

そんな萌亜をいつもグースカ寝ているはずの海は気づいていた。