「普通に惚れた。ごめん。」
そう言って、頭を机に擦り付けた。外には、親子が仲良さそうに歩いていた。それを見て昨日エレベーターに乗っていた親子を思い出した。彼の方を向き直すと目の前に結婚指輪が置いてあった。
「半年前に買ったんだ。本当は君と結婚しようと思っていたんだ。ほとんど家族のような関係だったし、5年も付き合ってるんだ。それが当たり前だと思ってた。でも、恋人と家族は違う。」
「あの人とは結婚するつもりなの?」
「そうするつもりだ。」
「私と別れてから付き合えばよかったのに。馬鹿なんだから。」
「本当にそうだよな。ごめん。」


