そこで俺も机に手に持っていた缶をドンと置き、







「ええ?それはおかしいでしょ!?付き合うからするんでしょ?」







挑戦的な態度を取るかのように両腕を組んだ。







「まぁ、考え方は人それぞれだけど、私はそういう考え方はしない主義なのよ!」







「その考え方はおかしいって!」







「だから、考え方は人それぞれって言ってるでしょ!」







俺と観奈の顔の至近距離が狭まる中、俺達は声を張り上げるように、







「おかしい!!」







「おかしくない!!」







互いに大声で主張しあうと、激しくにらみ合った。








「ふーん。結局観奈も彼方と同じ考えってことね。」







先に目線を逸らした俺が呟くを、観奈がピクリと反応する。








「え?何?彼方と同じ?ちょっと!それ聞き捨てならないわね!」








「だってそうじゃん?彼方も同じこと言ってた。俺には全然その考え方はわかんないね!」







俺は意味のない不敵な笑みを浮かべて首を横に振ると、観奈が急にキョトンとして俺をじっと見た。







「…ぁ、そっか。そういやはるちゃんは経験もなかったのよね?じゃあ分からなくて当然よね。」







ニコッと笑う観奈のその言葉が俺にグサリと突き刺さった。







うっ…(-ω-;)
女の子の口からそれを言われちゃうと痛いというか、恥ずかしいやら情けないやら…。






俺は『はぁ…』と大きなため息をつき、机に置いた缶ビールを再び手に持った。







「あーそうですよ。俺はどうせ…。」








そして、そう言いかけたその時だった。