「どーしよ……」 俯いて呟くオレを不憫に思ったのか、夏姉ちゃんはあるアイデアをくれた。 「同じ所でいたら、会うんじゃない?」 その言葉を信じて、オレは毎日雪夜さんと会ったところで待っていた。 寒さに凍えながら、なんて言ったら大袈裟だけど。 でも、ずっと待っていたけど、雪夜さんは現れなかった。 気が付けば、冬は終わっていて、春がやってきた。 それでもオレは待ち続けた―――。