「いつまで待ったの?」
稔が聞いてきた。
多分雪夜さんを待ってた期間を言ってるんだと思う。
「確か一年くらい。次の年の会った日まで粘ったけど結局無理だったんだよ」
自分でもよく頑張ったなと思う。
純粋だったからいつまでも待てたんだろうけど、今もっかいやれ、と言われたら出来る自信が全くない。
三人は目を丸くしていた。
「結構本気だったんだな」
「本田にそんな気力があるたァ、見直したぜ」
「凄いね……」
そんなに褒められたら俺も悪い気がしない。
昔の俺、グッジョブ。
と、予鈴がなった。
「お、もうそんな時間か」
「あと二時間頑張りますかー」
「帰りドーナツ食べたいなー」
「俺はステーキ」
「「「死ねよ」」」
「いやね、そんなみんなでハモらなくても……」
俺、何か可哀想だろ?

