あたしは何やってるんだろう…


ここは森の中…手には斧……


目の前には体と頭が別れた兎の死骸。


あたしはこれからどうすればいい?


この兎の首をあの人の所へ持っていけばいいの?


持っていかないと殺されちゃう……


早くしないと…あの人が待ってる…


あたしは兎の首を持ち、森の奥へと走って行った…。










「はい…兎の首…持ってきた…」


「ありがとう」


「早くあたしを解放してよ…」


「駄目。それは出来ない」


「何で?ちゃんと兎の首持ってきたじゃん!」


「持ってきてくれた事には感謝するよ。だけどこの兎は白い兎。私が欲しいのは赤い兎の首」


「赤い兎なんてどこにいんのよ!いい加減にしてよ!」


「あなたはもうこれで五回ミスをおかしてる。次ミスしたらあなたの首は土の中…」


「赤い兎なんているわけないじゃん!」


「いるよ。私、この目ではっきり見たもの」