私は手を握った。

 「……ま、マジ!?」

 「ホント」

 私は初めて自分からキスをした。

 「おめでとう。“陸玖”」

 そう…。私が選んだのは陸玖。

 「あ…ありがと」

 いまだに信じられないようで目をパチパチさせている。

 「陸玖が神山家の52代目社長よ」

 「マジかよ…」

 口をポカーンとさせている。

 「おい、しっかりしろよ!」

 空夜が陸玖の頭を叩く。

 「いたっ」

 「よかったな、陸玖」

 奈桜が微笑む。

 「ホントしっかりしてよね!」

 イジる悠羽。

 「幸せ…なれよ…」

 頭を撫でる龍。

 「皆ありがとっ」

 思わず泣いてしまった。

 「なんで泣くんだよ」

 笑いながら頭を撫でてくれる空夜。

 愛してくれてありがとう。

 大切にしてくれてありがとう。

 変えてくれてありがとう。

 皆には感謝の気持ちでいっぱいです…。