sweet love

　「あ、璃音！」

　悠羽が手を振る。

　「悠羽だぁ」

　なんとか明るく振る舞う。

　「なんかあった？」

　「え？」

　「なんか無理してるでしょ？」

　悠羽が顔を覗き込む。

　「してないよ？」

　なんとか隠そうと頑張った。

　「してる」

　真剣な眼差し。

　「だって、心配かけたくないから…」

　「内緒にする方が心配かかるでしょう？」

　優しく頭を撫でてくれる。

　「うん…」

　「何かあったらすぐ言ってね？」

　額にｷｽをして微笑んだ。

　「ありがと」

　私も微笑み返した。

　悠羽の笑顔は凄くあったかくて私まで笑顔になれる。

　「どういたしまして」

　「おい！悠羽だけラブラブすんなー！」

　「うるさいよ陸玖」

　迷惑そうに陸玖を見る。

　「ホントに仲がいいよな」

　呆れたように二人を見る空夜。

　「騒がしい…」

　そのあとに龍が出てきた。

　「奈桜は？」

　奈桜がそのあとに来ると思ってたけど来ない…。

　「なんか荷物片づけてた」

　「そっか」

　「俺たちの部屋来いよ？」

　「え？」