「僕は、反対です」

 「俺も…反対です…」

 今私が修学旅行に行くかどうかのことについて六人で話し合っている。

 いまだに賛成しないのが二人。

 奈桜と龍。

 「どうして!?」

 すごく楽しみにしていた修学旅行なのにいけないなんてやだ!

 「よく考えてみてください。璃音お嬢様は、お友達がそんなにいらっしゃいませんよね?」

 ぅ゛…。図星をつかれて黙る私。

 「なのにわざわざ僕たちと離れる場面が多いところに行く必要がありますか?」

 「俺も…同感です…」

 た、確かにそれは不安だけど…。

 いい思いで作りたいもん…。

 「ただ単に璃音お嬢様は、いい思い出を作りたいだけだと思うが?」

 陸玖が、味方してくれた。

 「僕もそう思うなぁ」

 悠羽もそのあとに続いて言ってくれた。

 「そうですね…」

 奈桜が迷っている。

 「お願いします」

 私は、奈桜と龍を交互に見つめた。

 「ま、まぁ仕方ないですね」

 「あ、あぁ…」

 焦って顔を逸らす二人。

 「やったやったぁ」

 飛び跳ねて喜ぶ私を見て五人とも笑った。

 「まるで小学生ですね」

 クスクス笑いながら私を見る空夜。

 「う、うるさいなぁ!」

 頬を膨らませる。

 「失礼しました」

 笑いを堪えて頭を下げる。

 「それでよし!」

 私は早速準備を始めた。