「僕は…原田 玲於(ハラダ レオ)」

 「玲於君」

 「で…キミは何をしてるの…?」

 玲於君が不思議そうな顔で見つめ返す。

 「道に迷っちゃって」

 困った顔をすると

 「ちょっと…こっち来て…」

 私の腕をつかんで茂みの奥へ連れて行く。

 私は、玲於君について行った。

 そこには、小さな小屋が…。

 「入って…」


 見た目では、想像できないくらいきれいな部屋だった。

 「キミ…泣いたでしょ…」

 「え?」

 急にこの子は何を言うのだろう…。