友人や今まで助けてもらった町の人々に挨拶をして回るので忙しかった。 町の人々も友人も沢山涙を流してくれた。 「ラルぅ~」 今にも泣き出しそうな顔でアリサはラルを見つめた。 今日、彼は行ってしまうのだ。 「泣くなって!アリサの泣き顔で見送られるなんて、俺はごめんだぜ。心配で仕方ねーじゃねーか。」 ふわりと、悲しい笑顔を見せるとアリサの頭を撫でた。 「うっ・・・今日で最後なんて、ラル・・・。」 ぎゅっとラルに抱きついた。 ラルもまたアリサの腰に手を回した。