数分して駿介から
離してくれた時には
あたしはヘトヘトで駿介の胸に
もたれ掛かっていた。



それに比べて
駿介は
まだ息も切らしていなかった。



「はぁ…はぁ…駿介ぇ?」


苦しながらも
あたしは駿介を見た。



「俺、別れないよ?」



頬をピンクにさせて
駿介は言った。



「でも…………」



「俺、李久に妬かれるのが
嬉しかったんだ」



「え…………」




「李久に妬かれると
俺って愛されてるんだなって
実感できたし、
“暴力禁止”にして
遠くから俺を愛しく見る李久が
すげー可愛かったんだ」




耳まで真っ赤にして
駿介は続けた。