そして、1時間ぐらい経って、植村の涙が止まった。 「植村さん、ごめっ」 「謝らないでください」 「でも…」 「柚さんが、悪いんじゃない…。勝手にヤキモチ妬いたあたしが悪いの。ねぇ、一つだけ…我が侭言っていいですか?」 「ん…?」 「あたしの事… ”理恵”って呼んでください!」 植村は、満面の笑みで、そう言った。