「ぇ、気になる! 陽太、教えて!」
「嫌だよ」
「なんで?! いいじゃん、理由くらい!」
「そうだよ〜! 夏村くん、教えてよ!」
「ぜってー教えねー!!」
「まっ、教えったらバカにされてんの目に見えてるもんなぁ」
「大地うっせーよ!!」
なんか…陽太って結構あたしに隠し事が多い気がする…。
むむむ、と考えていると、直があたしの方に駆け寄ってきた。
「ママ、お菓子!」
「お菓子…? もうなくなっちゃったの?」
そう聞くと、直はコクンと頷いた。
ん〜まだあるかな…。
あたしはお菓子袋から直の好きなクッキーを出した。
直に渡せば、直は再び美琴ちゃんの方に走って行った。

