透真の言う通り…私は既に1日目でホームシックにかかっていた。


 外国語学校でかなりイタリア語を勉強したけど…


 実際来ると…私のイタリア語は通じるのかどうか内心…とても不安だった。


 隣にイタリア語の堪能な透真が居て本当に心強い。


 私は透真とともに…タクシーに乗り込む。


 窓から流れる景色は…歴史的な建造物や史跡で溢れている。


 その中を走る車やバイク…近代的な乗り物と古の建物のコントラストはローマ
ならではの風景。



 「……観光に来たわけではないぞ~麻古」


 「…わかっているけど…ローマは初めてだから~どこから観光しようかと今
考えてるの」


 「おいおい!?これから…仕事だと言うのに…たくっ~」