私たちはティ・モーレの社屋から程近い星凜堂ローマ支社の事務所でずっと仕
事していた。


 「出来てない!!?どう言うコトだ??」


 透真の驚きはハンパではなかった。


 「申し訳ございません…今から…何とか頑張って、仕上げます」


 私は透真に頭を下げる。



 「最近のお前…たるんでいるぞ」


 透真は両手の指を組み顎を乗せて…険しい顔で私を見つめていた。


 「申し訳ありません…」



 仕事は仕事…どんなに体調が悪くても…ハンパにしてはいけない。