「ふっ」 ナルは俺を鼻で笑う。 俺は紫穂さんの姿を鉛筆で描きこんでいく。 「…紫穂のコトお前知らないのか??」 「…うん…初対面だけど…」 「そうか…」 ナルはソファーを立って俺の隣に立つ。 「…俺はなかなか…描けなくてな……」 「どうして?」 「…描くよりも他のコトをしたくなる……男の性と言うヤツだ」 「智成さん…村形さんのお邪魔になっていますよ…」 「……キレイに描いてくれ…澪生画伯…それは新居に飾るんだからな」