「メリークリスマス麗」


「メリークリスマス透」


静かに二人は、見つめあったまま、どちらからともなく、キスをした。


初めての時に触れた唇を確かめるかのように、優しく何度か唇を合わせた。


ろうそくの炎は消えて、ストーブの暖かい光だけが、二人を薄暗く照らしていた。


透の手が麗の胸元に優しく触れた時に、思わず麗は


「いやっ…」


声を出してしまった。

透は麗を引き寄せ、耳元で優しく囁いた。


「麗、こわい?」


麗は震えていた。言葉にならなかった。


「麗が欲しい。麗の全てを知りたい…」


「こわいよ…こわい透…」


震える麗をそっと透は抱きしめた。優しく麗の緊張を解きほぐすように、髪をなでていた。


「急がなくていいよ。麗がこわくなくなるまで待つから…俺、麗大切にするから…」


「ダメ!今日じゃなきゃダメだよ。大丈夫だから」


「本当に大丈夫?」


「…うん」


透は麗の服の下へ自分の手を入れて、下着のホックをはずした。


ベッドに麗を静かに寝かせると、優しくキスをした。麗の柔らかな体が、透の指先に触れる。