子供が産まれて、何十年も経ったある日。


「………あれ?」


棚から懐かしいものを見つけた。


「………どうした?」


「あ、勇真。ねぇ、見て」


それは、一冊の日記帳だった。


「懐かしいな、それ」


「うん。少し見てみない?」


「あぁ、そうだな」


そうして、私は日記帳を開いた。


――――――――――
――――――――
――――――


〇月×日


今日は待望の赤ちゃんが産まれた。
勇真との子。

3000gの元気な女の子。
名前は真美(マミ)にした。

勇真の真と、怜美の美をとってこの名前にした。

これからよろしくね。
真美!