LOVE POP!

「紫織ちゃんっ!」


れおんが追いかけてきて、あたしの腕を掴んだ。


「嫌っ!離して……!」


あたしはれおんとは反対の方を向き、ギュッと目を瞑った。


いきなり、後ろから抱き締められるような気配を感じた。


あたしは後ろを向こうと、顔を向けようとするけど……


「見ないで。そっち見てて」


って言われて見ることが出来なかった。


「……何してんのよ。れおん」


そう。あたしはれおんに抱き締められていた。


「………離しなさいよ」


れおんが何も言わないから、あたしは言葉を繋ぐ。


黙っていることが出来なくて。


沈黙をつくったらいけないような気がして。


だけど、どんなに頭をフル回転させてもいい言葉が見つからない。