LOVE POP!

そんなこと言われても………。


恥ずかしくて“れおん”なんて呼べない。


「呼んでくんないの?」


「あ、えっと……」


どうしよう………。


段々彼の顔は切なそうな顔になっていく。


あたしはどうすればいいかわからなくて、ただあたふたとしているだけ。


「ねぇ、紫織ちゃん。俺のこと嫌い?」


不意に、彼がそんなことを言った。


「え……?」


「嫌いでしょ?」


………違う。


確かに苦手。
しつこく付きまとってくるし、馴れ馴れしいし、いちいちちょっかいはかけるし、人のことからかうし。


………でも、嫌いじゃない。


あたしは、彼……れおんのことが嫌いではない。