「お父さんは怜美が大好きだものね。少し寂しいのよ。怜美が独り暮らしするって言ったときも号泣してたしね」


少しどころの問題じゃないでしょ。


若干引きぎみになってた。けど、ここまで大切に育ててくれたんだもん。感謝しなきゃね。


「お父さん、お母さん、今までありがとう。迷惑かけるかもしれないけど、これからもよろしくね」


私はニッコリ微笑んで言った。


「そろそろ始まるので、準備してくださーい」


係りの人が呼びに来た。


「はーい。今行きます。ほらっ、お父さんも行くよ」


「うっ………ぐす………」


まだ泣いてるよ………。


お父さんの手を引っ張って、部屋を出た。