勇真君………。


気づいたら涙が出ていた。
………勇真君は、何を思ってこのメールを送ったんだろう。少なくとも冗談で送ったわけじゃない。勇真君だって本気なんだ。


………目を背けちゃだめだよね。


私だって本気で聞かないと。


私は一字一字を大切に勇真君にメールを返信した。


「………よしっ!」


頬をパンッと叩いて気合いを入れた。


時間になったから家から出て鍵をかける。


家の前にはすでに車が来ていた。


「怜美ー!!遅いわよ!!」


「ごめんなさい!杉村さん!!」


慌てて車に駆けつけて乗り込んだ。


そして、コンサート会場に向かった。