「……………」


「話はそれだけだ。戻っていいぞ」


「………失礼しました」


バタンッ!


社長室の扉が閉まり、勇真は走り出していた。


怜美が………モデルをクビ………?


俺のせいでそんなことをさせていいのだろうか。


怜美がモデルをやっているときの姿。誰よりも輝いていたんだ。


それを見ているのに、俺のせいで………俺のせいで、怜美をクビにさせることなんて出来ない。


「はぁ………。別れた方がいいのかな……」


そんなことまで考えていたときだった。ちょうどいいタイミングで怜美から電話がきた。