あれから二ヶ月の月日が経った。
私とトモ、そしてユリの三人はあの三人組と仲良くなった。
前まで三人に警戒していたユリも今では楽しそうに話をしている。
私はというと…ただボーッとつっ立ってるだけ。

時々思う。
トモとユリの話についていけない。
テレビとかあまり見ないからだろうか。
私だけおいてきぼり…。
だから、その場に居たくなくなる。
「ゴメン、私、用事思い出した…。先帰るね?」
そう言って教室から出るが、向かった先は昇降口ではなく…。
音楽室。
別館にあるから、この時間帯は誰もいない。
私はドアを開けて中に入ると、一番中央にあるピアノの前にすわった。