りりが引っ越してからずっと気になっていた。
俺のせいで傷つけて、心にまで傷を負った。


あの日からずっとずっと謝りたくて、顔を見たくてたまらなかった。
でも謝ることも、顔を見ることもできなかった。

あれからずっと気にしていたのに
高校に入学して教室に行けばそこにはずっと会いたかったりりがいた。
静かに座って本を読んでいるりりがいた。

昔と違って静かに、だれにも気づかれないんじゃないかって思うくらい静かに座っていた。

でも俺は一瞬でわかった。
まさか高校で再会するなんて思いもしなかった。
でもりりは俺には気づいてくれなかった。