奪愛-DATSUAI-

嬉しいんだけど・・・


あたし、このこと言って繁正に気を使わせたくないしな・・・



「うぅん、もう大丈夫だよ。


辛いことは一人で抱えてる方がいいじゃない?」


あたしは顔をあげて繁正のほうを向いた。



「それは違うだろ!


普通二人で分け合うもんだろ?


人に話すだけで案外すっきりするもんだぜ?」


繁正がちらっとこっちを見てきた。


目が合ってお互いに目を泳がせてしまった。