奪愛-DATSUAI-

「喧嘩か?!喧嘩ならこの俺様が止めてやるぞ!」


文也が胸を張って言っている。



「なぁ・・・」


慎がもう一度何か言いかけたときにあたしは耐え切れなくなり摑まれている手を払いのけて足早に教室を出た。



ごめん・・・・・・・!


ごめん、慎・・・・・・・!!


でも、全部夢のため・・・!


許して・・・・!!



教室から出て階段の曲がり角付近であたしは壁に体を預け、


そのまま座り込み静かに泣いた。