「…おはよー」 ん……? 目の前にいるのは…だれ…? 「おはよ…」 まだぼんやりとした視界がうつる目を擦りながら、言った。 「唯ちゃーん?」 だんだん視界がハッキリしてきた。 あれ、いま唯ちゃんって言った…? ってことは、拓さん! 「………はっ、はい!」 「いま何時かわかるー?」 拓さんはニコニコ笑いながら、ソファの脇に座ったままの私を見下ろす。 「何時…何時……」 腕時計はしてないし、 携帯も側にはない。 だから、 掛け時計の時刻をぼんやり見た。