拓さんが蓮くんをソファに運び、蓮くんはソファでスースー寝息をたて始めた。


「なんでとつぜん熱でたんですかね…」

私は蓮くんのいるソファを見ながら、ボソッと独り言のように呟いた。

「あぁー、あいつも最近イロイロあったからねー…疲れが溜まってたのかもね」

「イロイロ…?」

私の知らない事実を知りたくて、思わず拓さんを見上げて聞き返す。

「あっ、いや…今のは違くて…イロイロは気にしなくていーよ!」

少し焦ったように誤魔化す拓さんが、怪しくてしょうがない。

絶対なにか隠してる…。

「イロイロって、私は知っちゃいけないことなんですか?」

「あぁー…まぁー…いやいや、聞くなら蓮から聞いたらどう?」

「じゃぁ…そーします…」

確かにそうだけど…なんとなく蓮くん…教えてくれない気がする…。