「ひどいっ!!」 「そんなのいいから、早く。」 冷たっ せっかく頑張ってるのに! あぁ…入試のとき以来の緊張感…。 「あのさぁ…蓮くん。」 「なに。」 ダークブラウンの蓮くんの瞳が、私の目を捕らえて離さない。 私はさっきから、この瞳から目を逸らそうしても、吸い込まれるように見つめ返してしまう。 「蓮くんにそんなに見つめられたら…たぶんずっと自分からなんて無理だと…」