恋の家庭教師


蓮くんは私の素っ気ない態度にかまわず、隣に腰をかけてきた。


自分の両膝に腕組みしたままのしかかった蓮くんは、ゆっくりと口を開いた。

「おまえさぁー…昨日親とうまくいかなかった?」

「…蓮くんはなにが言いたいの。」
ちょっとムカついたから、質問には答えず素っ気なく言った。


「…だよな。わかんねぇよな。」


しばらく蓮くんは考えた後、私の表情を確認して言った。


「唯の親と唯が話し合ってほしいと思った。だから、俺いないほうが話し合えると配慮したつもりだったんだけど…俺も俺で悪いことしたからそんなことできる立場じゃねぇよな。」

どこか切なげに蓮くんは言った。




…そんなこと考えてたんだ。