「なにっ!?啌が悪いんじゃない!!!
私を振るなんて。
それに、なんでコレな訳!?
なんなチビのどこがいい――」


ドンッ!


里香子の真横の壁を殴った。


「バッカじゃねーの?
お前みてぇな女が一番きれーだよ!!」


もうすでに、目に涙を溜めている里香子を床に投げつけようとした。


だけど、その前にそれは止められた。


「やめてっ――。
もういいから。もう………いい」


公香が弱々しい声を出しながら、俺の背中にしがみついた。



「き……みか…」


俺は力が抜け、里香子もズルッと力が抜けたようにしゃがみこんだ。


「な、によ。
あんた、バカだね。
もう、あんたなんかに興味ない」


里香子はフッと笑いながらよろよろと立ち上がると
男と共に倉庫から出ていった。