今日は始業式。


「瑠李!起きなさい!」


「うぅ…」


「早く起きなさいってば!」


お母さんの怒鳴り声とともにあたしの体から布団がとられた。


「う…母親は鬼だ…っとあたしは思った……」


「何、寝ぼけた事言ってんの!早く起きなさい!」


あたしは渋々ベッドから降りて一階のリビングに向かった。


あたしは目を擦りながらリビングのドアを開けた。


「ふぁ~…」


「瑠李、おはよう」


「朝から親父と挨拶したくない…っとあたしは思った……」


「何、寝ぼけてんだ。早く朝ごはん食べなさい」


あたしはいつもの場所に座って朝ごはんを食べ始めた。


「そういえば今日は始業式だったろ。早く帰ってくるんだろ?」


「ん~…」


朝は基本的、寝起きが悪い。


だけど特別機嫌が悪いとかじゃなくて頭の回転が悪いだけ。


何話されても頭に入ってこない。


だから返事も曖昧になる。


あたしがご飯を口に運んだ時、家のチャイムが鳴った。


すると良いタイミングでお母さんが二階から降りて来た。