虹の詩 【短篇】

母親くらいの年で、いつも冗談を言いあったりしている、看護師の長谷川さんだ。

「バイタル計るからね。はい、熱」

そう言って、ベッドにあった体温計を渡された。

慣れた手つきで血圧と脈をとられる。