あたしの愛、幾らで買いますか?

相変わらず狭い我が家。

その狭い空間に

タンスやテレビ等の生活用品があるから

息苦しく感じる。

そう感じる位、

【朔羅との生活に慣れてしまった】

という事か。


居間を通り過ぎて、

あたしの部屋のふすまを開けてみた。

その部屋は時間が

ピタリと止まっているような気がした。

カレンダーも去年のままで、机もベッドも

その日にあたしが生活していた

痕跡があった。

洋服がかかっているラックには

それでも、あたしの洋服がかかっていた。

もう袖を通す事もないであろう制服も…


あたしは、その辺にあった

大きめのカバンを手に持ち

勉強机の前に立った。

一番下の引き出しに手をかけ、

それを開ける。

たくさんの封筒。

それは、朔羅があたしに支払う

‘あたしの愛’の値段だった。