あたしの愛、幾らで買いますか?

今日の天気は雪。

だけど、きっと積もる雪ではない。

ただ、

素足にパンプスは少しだけ後悔した。

でも、突き刺さるような寒さは

嫌いじゃなかった。

嫌でも、目が覚めるから。

彼の部屋に閉じこもっていると

とても盲目になっている気がするから…

全てに麻痺を起こしている気すらする。


透明なビニール傘にボテボテと落ちる雪。

手の感覚がなくなりそうな感覚。


あたしは、しばらく歩き

最寄の地下鉄の駅へ向かう。


いくつか電車を乗り継ぎ、

行くのだ。

あの古いアパートへ。

二度と戻らないかもしれない場所へ。

母親は、どんな顔をするだろうか…