カーテンの隙間から日差しが

入ってくる。

その柔らかい日差しが、

あたしの目蓋を開けようとする。


ダブルベッドに体を沈ませていたあたしは

隣で寝息を立てている彼を起こさぬように

静かに体を起こす。


昨夜も、帰ってくるのが遅かった。

きっと疲れ方も、大変さも

全てにおいて、

あたしの想像を絶する世界なのだろう。

華やかに見える世界の裏側を

あたしは知らない。