あたしの愛、幾らで買いますか?

朔羅の問い掛けに、あたしは

ただ微笑むだけ。

だって、頬が痛むということは

現実だから。

‘朔羅が居る証’だから。


「ねぇ、朔羅」

「なに?」


今度、甘えるのはあたしの番。

あたしは珍しく彼に聞いてみるんだ。


「キス、していい?」


その問い掛けに彼は声を出して笑う。

あたしは笑われたことに対して

わざと怒ってみる。

そうしたら、

彼の手があたしの頬を包み込んで

キスをしてくれる。

長くて息が詰まりそうになった。


そして、

タイミングよく信号が青に変わり

彼は


「また、あとでね」


そう言って車を走らせる。