あたしの愛、幾らで買いますか?

「ダメじゃないけど…
 どうして答えなきゃいけねーの?」


明らかに不機嫌になる朔羅。

あたしの膝の上にある

あたしの拳は少しだけ固くなる。


「だって…!」


あたしが少し大きな声を出した時

右の頬に大きな衝撃が走った。


「うるせぇんだよ」


低い低い朔羅の声。

闇のような声。

だけど、あたしは

久し振りの痛みに安心すらしていた。


朔羅が居る。

隣に居る。

手を伸ばせば届く距離に居る。

…愛してる。


そんな思いすら湧いてくる。

そうやって、

あたしの痛みは麻痺していく。


あたしの心も麻痺してるのかな?