あたしの愛、幾らで買いますか?

そうして少しの力を加えたお陰で

開いた掃除用具入れの扉が開いて

ホウキを一本取り出す。


正直言って掃除は嫌い。

だけど、

誰かがやらないといけないから

あたしは仕方なくやる。


廊下では百合子の笑い声が響き渡る。

余計にあたしをイラつかせる。


だって、そこには

何故か笹井が一緒だから…。


「やぁだぁ~
 笹井くぅん」


何を話しているんだろう?

あたしは何故か大きな溜め息をついて

教室の床に散らばった塵をかき集める。