あたしの愛、幾らで買いますか?

あたしの手は冷たくなり、

口から吐き出される息で

手を温める。

今の時期に冷え込むのは、

朝と夜だけ。

昼間は、コートを着ると暑いくらい。

朝の寒さを我慢すればいいのだ。


「ねーねー、
 自販機寄っていい?」


エリが遠くに見える自動販売機を

指差す。


「あー、
 何か買う?」

「寒いから
 ココア買おうかなって」


それも良いかもしれない。

あたしも、寒いから

温かいお茶を買おうと思った。


「いいよ。
 自販機行こう」


あたし達は、

時々沈黙を交えながら

マイペースな会話を楽しむ。


最近のあたしは

放課後にエリと遊ぶことが増えた。


勿論、朔羅との約束がないときに。