あたしの愛、幾らで買いますか?

「何かあったか?」


笹井が沈黙を破る。

何かあった?

よくわからない。

自分自身がわからないのだ。

変かな?

自分がわからないなんて。


だから、

あたしは必死に首を横に振った。


「本当かよ…」


深く息を吐きながら呟く。

あたしは

笹井の目をみる事が出来なかった。


「彼氏と何かあったか?」

「ううん」


朔羅は何も関係ない。

ただ、

あの、たった一言の電話だけで

ここまで心が不安定になるなんて

思わなかった。