あたしの愛、幾らで買いますか?

どうして笹井が居るのだろう?

やけに心配そうな顔をしている笹井が

面白くて堪らない。

…笑う気力なんかないけれど。


「…どうして?」

「ん?何が?」

「どうして、笹井が
 ここに居るの?」


あたしが尋ねると彼は優しく

笑いながら答えてくれた。


「バイト。
 この道沿いのレンタルショップで」

「そっか…」

「お前…」


笹井が何かを言いかけた。

だけど、彼は言葉を飲み込んだ。


「何?」


あたしは気になるから聞き返す。

少しだけ沈黙。

だけど、

車のライトやエンジン音で

沈黙の静けさは少しもない。