朝である。


結構な豪邸に住む俺の朝は、まぁまぁ優雅だ。

「あ、おはよう玲王!!」


「おー恭夜。飯は?」


「トースト焼いといたよ!!玲王のはチーズのせたよ」

「さんきゅ」




俺は君丘 玲王(キミオカレオ)。名前がどこぞの王子かのような名前のため、不幸なことにいつも王子フェイスを期待される。

親譲りの残念な顔だが、何か?

「遅刻するよ?早く支度して」

「すまない、すぐ行くから外で待っててくれ」


「はいはい。」









隣を歩く、気品のあるまさに王子のような男。コイツは俺の親友、妃辻 恭夜(ヒツジキョウヤ)。

控えめで、優しくて、面倒見が良い。そして何より、外見が良すぎるため、女子からはかなりモテる。


ちくしょう、コイツと並ぶと俺が惨めになるぜ…
ちょっとでいいからわけてくんねーかな、そのカッコよさ。


「…何、じろじろ見てるの?俺の顔に何かついてる?って玲王、目が怖いよ…ι」

「生まれつきだコノヤロウ。」