愛になりたい

夕方の街並み



いつもの街並みのはずなのに
違って見えた・・・



センパイがいるから・・・


私の斜め前を
センパイが歩いているから・・・



「あの、買い物って・・・」


「・・・アイツ、
 誕生日なんだ・・・
 俺と2日違いだから
 いつも間の日に
 プレゼント渡すんだ」


そーなんだ・・・


って、もしかして
そのプレゼント選びを
私にしろってコト?



「だから、その・・・ 
 頼む! 一緒に選んでくれ」


「私でいいんですか?」


「いいの、いいの」


「何が欲しい?って
 聞いて 欲しい物の方が・・・」


「去年まで そーだったの!
 お互い・・・」


「でも、それって
 渡すとき 分かるから
 つまんない・・というか 
 相手のキモチって入ってないじゃん」


なんとなく 分かるような・・・


「だから、今回は
 相手のこと考えて
 選ぼうって話になって」


えーい、どうにでもなれっ!


「分かりましたぁ、
 宮村明美!全力尽くして
 頑張りまぁーす」


「って、何だそれ・・・
 マジメにだぞ!
 マジメに・・・」


「お財布なんて
 どーですか?」

「あ、それ去年!」

「そーですか・・・」